パスタ食べるもこもこと刈り上がる野原の話。


10キロ時々歩きになったり走ったり、足が筋肉でパキパキになって

筋肉痛を感じるたびに生を実感したりしながら

その足とともに恋人とパスタを食べたりした。


彼の髪はもこもこしていて

雨の日にはふくらみ、月末には

当社比で少しもこもこが増す。


自分は明太クリームパスタ、

彼はミートソース。

お互い早い時間ではあったけれど

お腹が空いてたまらなくて

料理がついた途端むしゃむしゃ食べ始めた。


一口ずつ分けよう、って話をしていたけれど

やや前のめりに食べていたので

取って良いよと言われ箸でつまんだら

そのもこもこにも食べさせてしまった。


ミートソースのカラーがついてしまった。

その時にも布巾でとったつもりだったが

しばらくした後にエレベーターで

顔の前にもこもこがきた時に

いまだに色づいてる前髪に笑ってしまった。


ちゃんとカラーは取れたのだろうか。

最近はしょんぼりするので電車来るから早く帰って!なんて言ってしまうが

結局しょんぼりしているような


代替案は思いつかないけれど

疲れているのかあっという間に駅に着いた。

結婚してる友人たちには

しみじみ良いねなんて言われるが

自分だってできることなら

おかえりもおやすみも伝えられる日々が良いが

いかんせん日常生活が困難でルームシェアなんてとてもできそうにない。


昔君がこの先どうやって生きていくのか心配だよなんて

言われたりもして、そんなの自分が一番心配してるよなんて思ってしまった。


まぁでも、友人たちの旦那さんみたいな

うまくはいかないかもしれないけど

一緒に頑張ろうと言ってくれる人が良いな。


今付き合ってる人はそういう人なのでありがたい。

まったり日々を過ごす。


久しぶりに歩いて出勤したら

夏の河原の伸びる草花が少しずつ

刈り取られていっていた。


次回会う時にはもこもこを残して

周りが刈り上げられているのだろうか。


蒸し暑いにおいと青臭いかおりとが

混ざってもう夏が来そうだ。


梅雨もまだ来てないのに。


そんな日。