たぬきになったりなどする話。



夢でたぬきになったりなどした話。




契約用の小机を前に契約書を眺める自分。

小難しい顔で眺めている。


必要項目に一つずつチェックを入れていく。

途中、”□ わたしはたぬきですと言う項目にぶつかる。


わたしは人間ですという、ネットで登録する際によく見るやつに似たやつだ。

なぜかその項目を見た自分はムカムカしていて、


わたしはたぬきに決まってるだろ!!

見てわからないのか!

と言った具合にボールペンを持つ手を震わせていた。


わたしは人間ですの項目に同じことを思ったことはなかったのに

なぜわたしはたぬきであることに関して

あんなことを思っていたんだろうか。


目が覚めたら、もちろん自分はたぬきではなくただの人間だったし


カードを作る際に職業欄家事手伝いと書くだけで変に手に汗かくような情けない人間であることを思い出したりなどした。


夢の中のたぬきの自分はたぬきであることに対してプライドを持ってるみたいだった。


自分も自分という一個人にたいして

胸を張れるような自分になりたいな。

当分は難しいかな。


なぜかたぬきになっていたという

突拍子もない夢を見ただけなのに

なんだか色々考えてしまった。


そんな日。