融解する魂の話。


うだる暑さの中、遠くを見て

道路の先がじわじわと波打っていたら

だいぶ暑いという判定をしている。


祖父が熱中症で倒れたという電話が来たり

自分自身も暑くてヘロヘロしかけているので

サーバーから出るポカリをカプカプ飲んでいる。


今日は暑いよ、溶けるなよと

朝から父の友人に声をかけられる。


ちゃんと水分摂ってる?摂った方が良いよ

と先輩からも言われる。


とてもじゃないけども

毎日辛抱たまらんくらい暑い。

溶けて溶けてしそうだ


もやりもやりと地面が揺れて

蒸し蒸しじっとりとまとわりつく汗や

熱気にどうにかなりそうだ。


汗を拭いながらひたすら

タイルを擦っている。


暑い、暑いなぁ。


暑くて暑くてだんだんぼんやりしてきて

自分が暑さの中に溶け出て

タイルの隙間から排水溝へ流れ出そうな

そんなの心地がしてくる。


ぁぁきっと 融解する魂とは

流しそうめん そのような形。


冷たくてキンとするような

家では食べられない

鰻やエビの乗った素麺が食べたい。


どこで食べたのだろうか、

もやの中全く思い出せない素麺の心。


そんな日。