どちらの人間の話。



最近はなんだか疲れてしまった。

雨が降ったりやんだり、ずぶ濡れたり

暑くてたまらなくて嫌な汗がまとわりついたり


会社の人が楽しそうな中ひとりで

埃取りに勤しんでると

何だか世界だけが楽しくて取り残されたような気持ちになる。


別に元気な時は、仕事中だから

そんなものは不要であるだとか

それは根拠のないものだとか

振り払うのも容易なんだけれど


疲れてくると後ろから生えてくる無数の腕に

引かれてありもしないことに心引き摺られたりする。


どこにも行けないし行かない。

人ひとり分の円から膝抱えてうずくまっている。


あの子ああ見えて闇が深いから………

後ろ指後ろ指後ろ指。


ビジネス笑顔にリップサービス

明るく振る舞って空回って

無理が祟ってきてる。


自分は本当は暗い人間だし、

無口で器用でもない。


心薄暗くて、嫌な事件が多くて

あれは自分が起こしていたかもしれない事件かも

あそこに自分がいたら助けられたのかな


過去を振り返ってもしょうがないのに

また後ろへ後退りしようとしている。


晴れて暑くなくて、心地よい風が吹き始めたら

また走りに行こう。


何も考えることできないくらい走って

膝が痛んでも股関節が軋んでも

頭が真っ白になって

どこ走ってるのかも分からないくらい

遠くに行きたい………


隣に恋人がいたら海を眺めたい、

お前は愚かだけどそれでも生きてるじゃんて

言われたい。


私は愚か、いつだってそう。



そんな朝。